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1.T社のマニュアルのマネジメントレビューに関する記述
T社(数十人の小企業)の品質マニュアルでは、マネジメントレビューに関しては次のように簡潔に書いてある(太字部分)。
「5.6 マネジメントレビュー
社長は、当社の品質マネジメントシステムが継続して、良好な状態であるように、その見直しを毎年1回3月にあらかじめ定めた間隔で行う。
レビューは、下表のインプット情報に基づいて1年の傾向を判断して行う。
この際、品質マネジメントシステムの改善を行う頻度が適切かどうか、品質方針及び品質目標の変更など、品質マネジメントシステムの変更の必要性の見直しも行う。
レビューのアウトプットは[マネジメント・レビュー記録書]に記録し、保管する(このマニュアルの「4.2.4 記録の管理」参照)。
マネジメントレビューへのインプット対比表
インプット要求項目 |
対応する当社書類名 |
監査の結果 |
外部監査報告、「内部監査不適合報告書」 |
| 顧客からのフィードバック |
[品質マネジメント月報]、[統計データ]、「不適合品対策書」 |
| プロセスの実施状況及び製品の適合性 |
[品質マネジメント月報]、[統計データ]、[不具合月次集計表] |
| 予防処置及び是正処置の状況 |
[品質マネジメント月報]、[統計データ]、「内部監査不適合報告書」、「不適合品対策書」、「予防処置計画書」 |
| 前回までのマネジメントレビューの結果のフォローアップ |
前回の[マネジメント・レビュー記録書] |
| 品質マネジメントシステムに影響を及ぼす可能性のある変更 |
[品質マネジメント月報] |
| 改善のための提案 |
[品質マネジメント月報] |
これでT社のマネジメントレビューに関する記述は終わりである。管理規定ゼロ方式なので、これに関する管理規定はない。インプットに関して多少、詳しく書いているのは、7つの要求事項とT社の書類との関係が複雑だからである。
なお、T社の「マネジメントレビュー記録書」は次のような様式となっている。
マネジメントレビュー記録書
年度 |
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項目 |
記事 |
備考 |
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マネジメントレビュー・インプット |
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マネジメントレビュー・アウトプット |
a)品質マネジメントシステム関連
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b)製品改善関係 |
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| c)資源の必要性関係 |
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指示内容 |
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フォロー結果 |
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最終確認印 |
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2.予備審査の審査員の指摘
審査員は、マニュアルを見て、インプットの内容は詳しいが、アウトプットの記述は簡単なことに目をつけたのか、あるいは、ワナにかかったのか、次のようにこの部分を不適合として指摘した(太字部分)。
「規格が要求しているマネジメントレビューからのアウトプットに、下記の事項に関する決定及び処置を含むことになっているが当品質マニュアルからは読み取れない。
a) 品質マネジメントシステム及びそのプロセスの有効性の改善
b)顧客要求事項への適合に必要な製品の改善
c)資源の必要性 」
3.T社の反論
品質マニュアルには「マネジメントレビューのアウトプットは『マネジメントレビュー記録書』に記録する」とあり、下位文書である記録書様式には、a),b),c)の3項目が明記してある。ISO9001:2000には、マネジメントレビューのアウトプットの3項目をマニュアルに転記せよとか、マネジメントレビューを“文書化した手順”にせよとかを要求したshallがない。すなわち、審査員の不適合に対して抵触するISO9001:2000要求項目がない。実地審査の問題である。文書上の不適合にならない。
品質マネジメントシステムの不適合に無関係のテニオハ審査員がよくやる勇み足である。
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