K社・統合マネジメントシステムへのスタート
(H17年1月2週号)

K社は、20人ほどの地方の建設関係の小企業である。今年、5月に向けて、当研究所の指導でISO9001:2000、ISO14001:2004、OHSAS18001:1999(労働安全衛生マネジメント国際規格)の3つのマネジメントシステムを一本化したシステムで認証を得る予定で、昨年末から準備を開始した。
すでに、S審査機関に審査日程の準備を依頼済み。認証を得れば、3つの規格を1冊のマニュアル(管理規定ゼロでマニュアルのタイトルは「統合マネジメントシステムマニュアル」となる)に統合した効率的なシステムを持つ中小企業としては、トップとなろう。

この段階まで来るには、次のような約7年にわたる同社の積み上げが背景にある。

1. ISO9001取得の経過
1998年頃から、ISO9000に取り組んだが、建設業に多い文書過剰型のISO9000に行き詰っていた。そこで当研究所を知り、社長の決断で支援依頼が来た。そして、1999年12月に管理規定ゼロ、マニュアル1冊の簡素なシステムに修正してISO9001:1994の認証を得た(このホームページの「審査/ コンサル経験談」コーナーの「地方の建設小企業・ISO9001ついに取得」参照)。
日常帳票は、K社が創業以来使用してきたものを、欄を変えるなどして使い、ISO9001のために増加した日常帳票はゼロであったので、定着はよかった。

2.環境マネジメントシステムとの統合
K社の社長は、次にISO14001:1996の取得を考えた。私は、せっかく、ISO9001はマニュアル1冊で取得したので、別途、環境マニュアルを作成するのでなく、「品質・環境マニュアル」として統合するように提案し、社長も決断した。マニュアルの項目構成はISO9001:2000で行うことにし、2001年の11月にシステム構築を開始した。

こうして、2002年3月にISO9001:2000への移行とISO14001:1996を1冊の統合マニュアル(マニュアルのタイトルは「品質・環境マニュアル」)として設計し、実施し、不適合ゼロで認証を得た(このホームページの「審査/ コンサル経験談」コーナーの「K社、ISO9001:2000と環境の統合マニュアルで認証 :H14年3月4週号」参照)。
品質と環境を統合して1冊マニュアル(管理規定ゼロ)で認証を得た企業としてはトップを切り、その後の当研究所のマニュアル1冊での品質・環境の統合マネジメントシステム認証のモデルとなった(現在、すでに当研究所の指導で中小企業7社がこのモデルで認証取得済み)。

3.企業評価の向上
K社は小企業ながら、先駆けてISOを取得し、かつ、同業者が、その重い書類でその維持に苦しんでいる間に、簡素で効率的なシステムのため、継続負担がなかった。そして、官庁機関の評価点も著しく高くなり、経営効果にも貢献しているとのことである。
これが今回の3規格の統合システムの動機にもなったようである。