A社のISO9001:2000審査対応
(H17年12月4週号)

A社は外資系のM審査機関でISO9001:2000の審査を受けた。主任審査員はN氏で、ある大手の外資系の会社や国内大手の会社の職責にあった人とのこと。M審査機関でも、古参で代表的な人物であるという。しかし、書類審査と予備審査の段階で、N審査員は下記のように適合性の審査でなく、低レベルの典型的なテニオハ押付け型、付加価値型審査を行った。A社は本審査段階ではN審査員の交替を審査機関に要請し、交替となった。
この審査機関は、このホームページの審査/コンサル経験談コーナーの2.審査現場の問題事例の「TN審査員のこと:H14年7月3週号」に登場している。3年たっても改善されていない。N主任審査員(TN審査員とは別人)の態度からして、多くの企業が彼の審査で泣き寝入りしたことは明らか。カリスマ審査員か?企業活動のマイナスとなり、加害者責任は大きい。耐震偽装問題のような企業をつぶす黒幕にならないことを望む。

書類審査での審査員コメント 書類審査に対するA社文書回答 予備審査での議論
1 「4.1 一般要求事項」とあるが誤解を招く恐れがあるので「品質マネジメントシステムの一般要求事項」に変えたほうが良い。 「4.1 一般要求事項」と項目番号とセットなので「品質マネジメントシステムの一般要求事項」と同義。 審査員は話題を避けた。
2 1.2のアウトソースについての言及が品質マニュアルにない。 当社では外注先で表現しているが購買の項で管理方法を定めている。「中小企業のためのISO9001」(ISO発行)でも購買で扱っている。 審査員は「アウトソースは工程管理が必要であり、購買は購入時の検査等によって良否判定するので別だ。」との一点張り。
3 「7.5.2 特殊工程」としているが、2000年版ではそのような用語がないので、使用すべきでない。 ISO9000:2000の3.4.1の参考3にある。 審査員は話題を避けた。
4 「7.6 測定器の管理」で測定結果が無効となるような操作は該当する測定器はないので適用除外となっているが、もしそのような測定器を購入したときには対応すべきであるので、除外すべきでない。 JABのホームページのワークショップの除外の説明で「適用されるときに追加すればよいので今は適用外でよい。」とある。 審査員は話題を避けた。
5 品質マニュアルの章立てが規格番号と異なっている箇所があるので、規格との照合を容易にするためクロスリファレンスをつくること。 ISO9001:2000要求なし。顧客は認証取得の報告だけで十分。審査員こそが審査用に自分で作るべきであろう。 クロスリファレンスは品質マニュアルを顧客の提出要求のとき重要だと依然強調。