?経営資源とは
 4.1.2.2「経営資源(resouces)」では、経営資源を明確化せよという要求がある。経営資源は、どこまで含めるのか。俗に、経営の3Mといって、Money、Man、Materiel(施設)をいう場合があるが、そこまで含めるのか。
 規定では、「管理、業務の実行及び内部品質監査員を含む検証活動に対して、訓練された要員の割当てなど」とManの要素が中心であるようだが。
 審査員が、主要設備を明らかにする必要があるというのは、どういう解釈によるのか。
1・経営資源の明確化
 ISO 8402の1.2「プロセス、工程」の用語定義には、参考のところに、経営資源の定義のようなものがある。それには、「要員(personnel)、財源(finance)、施設(facilities)、設備(equipment)、技法(technology)及び方法(methodology)が含まれる」とある。
 英語では、may include なので、「含めてもよい」で強制の意味はない。
 このうち、財源は、草案のときにはなかったので、後から追加になったものを思われる。このうち、4.1.2.2で明らかに要求しているのは、要員であるように思われる。しかし、英語を見ると、次のようになっている。
 
 The supplier shell identify resource requirements and provide adequate resources, including the assignment of trained personnel for management---
 
 すなわち、まず、必要な経営資源を明らかにしなさいという文がトップに来ている。
 次のように、意訳するとよく要求が理解できる。 
 「供給者は、必要な経営資源を明確にすること。そして、適切な経営資源を提供すること。その提供には、訓練された要員を管理、業務の実行、内部監査を含む検証活動に配置することを含むこと。」
 したがって、まず、主な経営資源を述べ、次に、訓練された人の配置をどのように配慮して行っているかを述べることになる。
 しかし、経営資源で、財源は通常、品質マニュアルで明記していないことが多いようである。財源まで明記するとなると、財務諸表が必要になってしまう。
 ISO/TC176「中小企業のためのISO9000」では、次のような説明がある。
「この項の意図は、顧客と同意した仕事を、納期通りに実行するのに必要な、経営資源を明らかにすることである。これらの資源は、人員と設備をカバーする。たとえば、下記事項が必要である。
 ・要員を訓練、また再訓練して、必要な技能を習得させる。 
 ・必要な技能を習得させるため、追加又は臨時の人員を採用する。
 ・新しい工程または、新しい作業方法を開発する。
 ・追加設備を、賃借、リース又は購入して入手する。
 あるいは、外注化する方法もある。」