?文書番号の付け方
 当社では、ISO9001を受審する機会に、文書の見直しをしています。そのときに、問題になっているのは、文書番号の付け方です。
 ある人は、「部門別に付けるのであるから、部門コードをつけるべきである。」と言います。
 図面番号は、すでに品番を用いています。品番は、製品の技術的な意味コードを桁にとっており、12桁あります。
 版の変更も、図面では図面上に履歴もあるし、それで、明解です。文書番号をつけておくと、索引がしやすいとかいろいろ利点があるようですが、多くの文書はコンピュータ化しているので、索引はあまり問題ありません。
 どうも、文書番号の目的が明確でありません。
 どの程度の番号が必要なのでしょうか。あまり、複雑な番号を付けると、管理コストがあがるように思いますが。
1・文書番号設計の原則
 文書番号をどうつけるかを考えるには、その目的を再確認することである。そして、その目的を果たし、かつ、最低のコストとなる文書識別システムを設計すべきである。ハイカラである必要はない。
 文書番号の目的は、品番と同じで、文書を1対1に特定できることである。たとえば、モーターと言っても、正確に識別できないので、品番AN024のモーターとして、品番で1対1で識別する。これは、外観などで、似たようなモーターは識別できないからである。
 文書も番号だけで識別できるかどうかである。たとえば、「購買管理規定」は、その表紙で分かる。改訂履歴も表紙にある。これがコンピュータに入っているときは、「購買管理」で索引すればよい。番号では、索引はかえって煩雑である。
 また、たとえば、規定の主管部門のコードなどを入れると組織変更になった場合、変更が必要で、無駄な変更コストとなる。
 したがって、次の基本ルールが文書番号を設計するときに必要である。
  (1)文書番号の必要性・目的の徹底的再確認
  (2)できるだけ文書番号をやめること
  (3)必要があるときは、桁を最小にすること
  (4)このために、意味コードを避けること
 桁を多くして、複雑な体系を誇るのは、無駄であり、ビジネス的創造性がないことを示す。
2・番号の情報
 企業で番号だけによって、ある情報を人間が得ることはまずない。たとえば、「購買管理規定」にISO9001の項目番号から「4.6ー8PQ1」と付けても、この番号から、「購買管理規定」を誰にでも特定できない。管理規定が20前後なら表紙やファイルの背表紙を見たほうが早い。
 せいぜい並べるときにISO9000シリーズの項目番号順にしたほうがよいので、番号を3桁つけるくらいである。それも背表紙がよい。
 これは、品番も同様である。
 ある工場で、品番を意味コードにして14桁にしたが、特注品増加で、14桁でカバーできず、特殊という意味のSコードを最後に付け、品番で1対1に特定するという機能を失った。別の無意味連番が、1対1の識別が必要なコンピュータから出力されていた。
 そこで、14桁品番をやめようとしたら、現場で、大体の品種を知るには意味コードを残すべきと言う。しかし、品名欄があるので、そちらを充実すれば十分となり、3桁になった。
 ある工場で、機械の保全方法を文書化するということになり、機械、機械部位、作成年度、作成部門、保管部門と文書桁が10桁くらいになった。しかし、その文書には機械名、機械部位、作成年月日などが書いてあるのである。リストはパソコンに入っており、簡単に情報が索引され、文書番号は不要となった。
 パソコンもアイコン時代である。簡素な、知恵のある文書番号システムはコストの低い、ユーザーフレンドリ−のISO9000システム設計のポイントである。