?手直しと修理の違い
 ISO9001 4.13.2の「不適合品の内容確認及び処置」で、4つの処置方法をあげています。それは、手直し、特別採用、再格付け、不採用・廃棄です。
 この特別採用に、「修理して、または修理しないで特別採用とする」とあります。この「手直し」と「修理」がどう違うのでしょうか。通常、修理とは、正常にすることすから、修理するということは、手直しと同じではないかと思います。
 また、修理するしようが、修理しまいが、特別採用は不良品には変わりないので、何故、修理した、しないが重要なのですか。特別採用するときの条件にすぎないのであって、ここで、特に、明記するレベルのことではないですか。
 不採用は、返品ですから、外注で修理して特別採用となると、第2項目と処置がダブルのではないですか。ここは、破棄だけでよいと思いますが。
 4.13.2の「不適合品の内容確認及び処置」とは、不適合品が発生したときの処置方法を明確にする要求である。
 英語のnonーconformingが不適合と訳されて使われているが、日本では通常、不良品、不合格ロットといってきたものである。
 JISでは、不良品は、品質判定基準に適合しない検査単位としている。通常、全数検査のときは、個別に品質が判定されるので不良品が発生する。しかし、抜取り検査などでロット不合格となるとこれが不良ロット、あるいは不合格品となる。この場合、全数不良でないことがあるので、処置として選別がある。そこで、始めて不良品が発生する。
 特別採用は、修理しまいがしようが規格に合格しないので、修理の有無は確かに特に重要でない。外国の主任監査員に聞いたら、確かに、くどい表現であると同意していた。
 問題は、「手直し」と「修理」の違いで、手直しはrework、修理はrepairの英語訳で、英語ではISO 8402:1994で用語定義があり、reworkは、不良品を良品にすることである。問題は修理である。定義では、不良ではあるが、実用上使えるまでは直した場合であるという。すなわち、特別採用が裏にある。これは、日本語の修理ではその意味では使っていない。
 修理ラインなど、ここでいうreworkのためのラインをいうことが一般で、手直しと修理とは使い分けていない。英語では語感で違いがあるようで、アメリカで10年ほど、工場長をしていた日本人に聞いたら、「その区別はあるが、日本語の語感には置き換えられないなあ。」ということであった。神経質にならなくてもよいであろう。