?ISO9000コンサルタントの選択基準
 当社は、中小企業で、スタッフも十分でなく、品質管理の専門家もおりません。文書作りも慣れていません。セミナーも一般的な内容で、あまり参考になりません。
 そこで、ISO9000の審査を受けるために、コンサルタントの指導を依頼したいと思いますが、当社では、今まで、コンサルタントに業務改善を依頼した経験がありません。
 過剰な文書を強制され、混乱したというコンサルタントのことも聞いています。どういう基準でコンサルタントを選んだらよいでしょうか。
 また、審査機関でも指導的な活動を行うことがあると聞いていますが、それはどのように利用したらよいでしょうか。
 また、費用はかなりかかるのでしょうか。
1・審査員とコンサルタントの基本的な相違
 審査員は、企業に初めて行き、2、3日で、品質システムが、最低線、ISO9000規格を満足しているかを審査する。これだけの日数でコンサルテーションはできない。これに対して、コンサルタントは、企業側に立って、システムをゼロから設計し構築するのが基本で、1年くらいかかり、必要とする経験・知識も審査員と異なる。
 現実は、コンサルタントといっても下記のように幅があるので、よく注意することが必要である。
 a) 規格の一般解説や研修を行う顧問的なタイプ
 b) 審査的な目でチェックし、感想的な意見をいうだけのタイプ(審査員が行うことが多い)
 c) 企業側に宿題を出し、企業側が設計したり文書化したものに、コメントを加える評論家的タイプ
 d) 大手企業などの既存パターンでシステム構築を行うタイプ
 e) 企業の一員として文書も作り、アイデアも出し共同で企業に沿った効率的なシステムを創造するタイプ
 実は、伝統的にコンサルタントは、e)のタイプで、所定の長い訓練と経験が必要なのである。問題を起こすのはa)〜d)タイプの人がコンサルティングを行う場合である。
2・コンサルタントの必要条件
 アメリカでも日本でもコンサルタントになるには、最低の条件が常識的にあった。例えば、ある有名なコンサルタント養成講座では1年かかり、経営学の全般、診断の手法の学習、そして実習があった。ISO9000性悪説をいう審査員は、経営学の初歩知識であるホーソン実験を学習していないのであろう。医者にたとえると正規のコンサルタントは臨床医で、患者に必要なのは、効果的な個別の「処方箋」なり「治療」である。
3・中小企業のコンサルティング
 よく誤解されるが、実は中小企業のコンサルティングは、大企業より難しい。経営は不安定で、業務の兼任が多く不透明なので、品質管理だけでなく生産システム全体の知識・経験を持つe)タイプのベテランが必要である。企業にあったシステムの設計能力と、規定が作れる実務能力が必要で、その意味で大手企業の経験はあまり役に立たないし、文書過剰なシステムとなりやすい。
 私が中小企業のために、管理規定・文書番号・QC工程表ゼロ、生産管理との統合、工程設計でISO9001というシステムを作り出し、認証を取得したのは、大企業のシステムを機械的に押しつけるのでなく、中小企業にあった効果的なシステムを創造するというコンサルティング活動の常識的な結果にすぎない。
なお、費用は、まず「診察」が必要なので、個々に相談が必要であろう。
 当研究所では、1日の「診察」を10万円で行っている。
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