?修理品は顧客支給品か
 当社は中小企業ですが、自主企画品を設計し販売しています。販売後、修理依頼もあります。修理品は顧客の品物を一時預かるので、「4.7 顧客支給品」に含めて手順を明記しました。
 ところが、予備審査で、外資系のP審査機関の審査員が、これは、顧客支給品でなく「4.15.5 保存」になるというのです。その理由は、この審査機関では保存を「一旦、顧客に売り渡した後の製品を保管すること」としているからです。
 当社では、「中小企業のためのISO9000:ISO/TC176からの助言」に、修理品は顧客支給品の例として説明があるとして、反論しましたが、「その本は信頼性が低い。」と言われました。まだ、予備審査なので、審査機関をかえるべきだという意見が出ましたが、可能でしょうか。
1・修理品の取扱い
 修理業というのは、中小企業に多いのか、その例は指針にはない。むしろ、「中小企業のためのISO9000:ISO/TC176からの助言」のような参考的な文書が役に立つ。
 ISO9000シリーズは、今、中小企業に拡大しているようであるが、「中小企業のためのISO9000:ISO/TC176からの助言」で心配しているように、大企業型を押しつけると、中小企業に品質に意味のないコストを追加することになる。大企業も同じであるが、経営効率を無視した部分最適化が始まり、中小企業の場合、命取りになり兼ねない。
 この「中小企業のためのISO9000:ISO/TC176からの助言」の「4.7 顧客支給品」の説明では、「サービス又は修理のために預けられる自動車」「修理のために預けられる、例えば、洗濯機のような家庭用品」などとあり、顧客からの修理依頼品は明確に「顧客支給品」である。
 TC176でそのように解説しているのであるから最高の権威ある解説である。
 すでに認証が数万というイギリスでは小企業が多く、その問題点の反省からか、1995年に「小企業における品質システム」という解説書を発行しているが、ここでも「4.7 顧客支給品」のところで「あらゆる種類の修理業者」という例を示している。
 すなわち、権威ある文書は、修理品は「顧客支給品」であることを明言している。
 質問の審査機関はおそらく、これらの本を読んでいないのではないかと思われる。
2・審査機関の変更
 審査機関の変更は可能である。問題は最初からやり直す審査費用が問題になるだけである。しかし、あまり、根拠のない無駄なシステムを押しつけられる場合、企業としては継続的な無駄なコスト発生となるので、変更したほうがよい。