【システムの基本構造】
 品質マネジメントの仕事は、通常品質保証部門が主体となる活動のように考えられている。しかし、真の品質は製造業なら設計や現場で作られる。サービス業では、第一線で顧客に接している人々が中心となる。これが品質の中核となる活動で、顧客要求からその満足までの一連の活動をコア活動とも言う。しかし、これが明確でないと品質マネジメントや品質保証の仕事は、コア活動から離れ品質保証部門の仕事になり、書類やデータの管理が品質マネジメントの仕事になってしまう。
 マネジメント活動は、コア活動を支援する活動である。したがって、マネジメント活動の効果はコア活動の向上効果で測定できる。よって第一線のコア活動が迷惑に思っているチェックシートの記録などを押し付けるマネジメントは、有害なマネジメントである。
 2000年4月にイギリスのISO9001取得の会社をいくつか訪問したが、その中で、特殊計測器を製造しているA社がある。ここはトヨタ生産方式を導入していた。その企業のディレクターは、書類ばかり作り、現場(コア活動)に行かない品質保証部長を3人連続して解雇したという。今では“品質は現場(コア活動)で作られる”という発想が徹底しており、トラブルがあるとすぐに現場にとんでいった。報告書は後であった。トラブルの対策の議論はオフィスでなく、現場であった。品質マネジメントの8原則にある事実に基づいた意思決定の実行である。
ISO9000シリーズの構成