T.統合マネジメントシステムを成功させるための前提となる常識(4)

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有効なマネジメント活動のポイントは先手にあり

(1)「計画Plan」
コア活動が始まる前に、マネジメント活動は始まる。スポーツであれば、対戦する相手の情報、こちらの選手の状態をつかみ、準備する。「彼(敵)を知り、己を知れば、百戦あやふからず。」というのは孫子の兵法の基本である。そしてその情報をもとに計画を立てる。
すなわち、コア活動の開始前に、コア活動の「計画Plan」がある。サッカーや野球の場合であれば選手の配置である。
(2)「監視Monitoring」あるいは「統制Control」
こうして、コア活動の開始である。コア活動が行われているときに、マネジメントは、何をやっているか。それは、コア活動の監視である。コア活動が計画通りでないときや、予想外の障害が発生したら、ただちに対応しなくてはならない。打つ手が遅れ、タイミングを逸すると、負ける原因となる。サッカーや野球で、監督の選手交替の判断の遅れがよく試合の勝敗の分かれ目を決めることがあるのと同じである。
このコア活動の進行中に行われる活動を「監視Monitoring」あるいは「統制Control」という。
(3)「評価Evaluation」
1日とか、1週間とか1つのコア活動が終わると、結果が出る。その事実を謙虚に反省し、次のコア活動の改善につなげる。「失敗は成功のもと」とする。
サッカーや野球であれば、一試合ごとに反省する。そして、次の試合にその反省を生かして計画し、監視する。
日本の人工衛星は、失敗が続いたが、失敗したロケットの現物が海底に沈んでしまい、回収できず、原因追及が明確でなかった。それをいかし、次の衛星には、万が一、失敗しても、そのロケットを回収しやすくしたという。
アメリカのアポロ計画では、宇宙船はいつも2基あり、1基は宇宙に飛ぶが、もう1基は地上にあるのと同じである。もし、失敗しても地上の1基で原因を具体的に追究できる。

このように、マネジメントの発想の原点は「先手」である。先に情報を集め、コア活動が始まる前に手を打ち、コア活動が始まったら、よく動きを見て、問題の兆候がでたら、ただちに手を打ち、コア活動が終わってもその事実を分析し、次のコア活動に先手を打つ。その基本にある考えは「先んずれば、人を制す」であり、「君子(マネージャー)は先憂、後楽」である。

コア活動とマネジメント活動の関係を図6に示す。


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コア活動から、品質、コスト、環境、労働安全衛生問題が発生する

「品質は工程(設計工程も含む)で作られる」というように、コア活動で発生する。不良品もコア活動の結果である。コストの多くもコア活動から発生する。汚染物もコア活動から発生する。怪我はコア活動をする人から発生する。
これらは、コア活動のいろいろな側面をとりあげたにすぎない。コア活動は一体である。
生産指令で示された図面(数量と納期が同時に示される)の製品を機械で材料を削り、図面通りの品質を作ろうと作業開始する。削っていると電力を使う。削りくずが並行して出る。作業中に操作に気をつけないと怪我をする。これらは費用(コスト)発生を伴う。このようにコア活動は一体であり、図7のようにいろいろな側面を持つ。

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マネジメント活動も統合的でないと効果的でない。
コア活動が総合的であるので、マネジメントも総合的な観点から、コア活動を計画し、コア活動を監視し、評価しないと、効果的でない。
すなわち、効果的な統合マネジメントシステムは、図8のようなモデルをもとに設計することが必要である。