U.統合マネジメントシステム・マニュアルの作成方法(2)

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方針

方針は、方針そのものと、その運用に区分できる。事例を示す。
「5.3 品質・環境・労働安全衛生方針
(1)方針の内容
次のように、当社の経営方針及び業態、規模に適切なように、品質・環境・労働安全衛生方針を定める。

品質方針
私たちは顧客第一主義に徹し、顧客が要求する品質の満足と向上を目指します。

環境方針
関連する法的要求事項及び当社が同意する要求事項を順守し、汚染を防止し、地域社会の環境改善に寄与します。

労働安全衛生方針
関連する法的要求事項及び当社が同意する要求事項を順守し、危険を予防します。


(2)品質・労働安全衛生方針の運用管理
a)品質・労働安全衛生目標への枠組み提供
品質・労働安全衛生目標を設定及び見直しのときの枠組みを提供する(この項の「5.4.1 計画」参照)。
b)全社員への周知徹底
各部門での毎月の部門長よりの説明会、職場での掲示により全社員に周知する。
c)レビュー
社長は、マネジメントレビューのとき、適切性の維持のためレビューを行う。
d)利害関係者の入手
管理責任者は、利害関係者の要請があるときは品質・労働安全衛生方針のコピーを提供する。」


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計画

計画の中心は、品質目標、環境目的・目標、労働安全衛生目標の設定である。
これらは、各々の設定手順が異なるので、表4のように、品質目標、環境目的・目標、労働安全衛生目標はそれぞれ、独立して記述することになる。

表4
区分
手順概要
品質
品質目標の設定
環境
@環境側面及び法的及びその他の要求事項の特定
A著しい環境側面の決定。
B環境目的・目標の設定及び実施計画
労働安全衛生
@危険源の特定・リスクアセスメント・リスク管理の計画
A法的及びその他の要求事項の特定
B労働安全衛生目標の設定及び実施計画

 

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マネジメントレビュー

(1)回数
マネジメントレビューは、品質、環境、労働安全衛生を一緒に行う。年1回が基本である。
(2)インプットのまとめ
ISO14001:2004は、インプットが詳細になったが、OHSAS18001:1999は、ISO14001の1996年版をモデルにしているので、インプットは明記されていない。しかし、表5のようにISO14001:2004にそって、インプットを明確にし、統合マネジメントシステムとしては、統合する。
インプットは多様であるが、帳票を工夫すれば、表5のように少ない帳票に集約できる。

表5
統合要求インプット
統合帳票名
監査の結果、法令など順守評価の結果 外部監査報告、「内部監査不適合報告書」
顧客からのフィードバック 「統合マネジメント会議議事録」、「統合マネジメント月報」
品質・環境・労働安全衛生マネジメントシステムに影響を及ぼす可能性のある変更
改善のための提案
プロセスの実施状況及び製品の特性
組織の環境・労働安全衛生パフォーマンス
環境目的・目標及び労働安全衛生目標の達成程度
外部のコミュニケーション 「外部コミュニケーション記録書」
予防処置及び是正処置の状況 「内部監査不適合報告書」、「是正処置報告書」、「予防処置報告書」
前回までのマネジメントレビューの結果のフォローアップ 前回の「マネジメントレビュー記録書」

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人的資源
(1)教育、訓練、力量の翻訳用語の定義
翻訳は、trainingを教育訓練と訳し、educationは、教育と訳し、training and educationは教育・訓練と訳している。これはまぎらわしい。また、力量も一般的な企業で用いる用語ではない。教育訓練ニーズを体系的に編成するには、これらの用語を次のように簡潔に定義すべきである。
下記にマニュアルで定義した例を引用する。教育と訓練の定義はトヨタ方式による。

教   育: 新しい知識を体系的に教えることをいう。外部資格取得も含む。
訓   練: 当社の業務実施の上で、決まっている方法を身につけることをいう。日常業務を実施することが、訓練でもあるが、このマニュアルでは、指導員の指導に基づき、業務を実行し、習得することをいう。
能   力: 業務に関連する教育・訓練、技能及び経験を判断の根拠とした力量のことをいう。したがって、所定業務の力量の確認は、その業務の教育・訓練・資格認定記録の有無の確認となる。

(2)ランク管理の廃止
作業などに習熟度のランクを設定することがあるが、実質的に、意味がなく、ムダである。習熟度を配慮しなくてはならない作業は、資格制とすればよい。